直腸性便秘の原因

直腸性便秘は、仕事が忙しいなどの理由で、便意があるのに排便を我慢しなければならないことが多いような人がよくなってしまう便秘です。こうした便意の我慢を繰り返していると、便が直腸のところまで下りてきても、なかなか出てくれないようになってしまいます。

 

この原因は、便を我慢することによって直腸が鈍感になってしまっているからで、長い間腸に溜まっている便は、水分が吸収されて硬くなっており、排泄される便もカチカチの便が排泄されます。

 

又、直腸性便秘の原因の一つに、「骨盤底筋」という筋肉があるそうで、便を出す時に人間は無意識にこの骨盤底筋を緩めて、肛門と直腸の角度を真っ直ぐにして便がスムーズに排出できるようにします。しかし、直腸性便秘だと、逆に骨盤底筋が緊張して便が出なくなってしまうのだそうです。

 

更に注意しなければならないのが便秘薬の乱用です。 慢性便秘の人は、便秘薬を長期間にわたって服用するケースが多くなっており、結果、薬の量も増加している傾向がみられます。

 

便秘薬を多量に服用すると、腸管は痙攣を起こして排便は逆に不十分になるのです。そして、結局どんどん増量して下痢を起こし、悪循環に陥ります。この直腸性便秘状態にある人が、浣腸や便秘薬で直腸に強い刺激を与え続けていると、直腸の神経が更に反応しにくくなり、そのまま便秘がひどくなると、痔で苦しんだり、体臭が気になったりするようになります。

 

最悪の場合は大腸ガンの原因にもなるので、放置してはいけません。まずは排便習慣を取り戻すことが大切で、水分や食物繊維を多く摂って、便意を催したときはとにかく我慢せずに、排便習慣を身につけることが重要です。